第27章 終末をもたらす者 ―それは創られたときから地の底にいた。そして今その存在は創造主からそろそろ起きろと催促されていた。なんでも小さい生き物の悲鳴が少なくなったかららしい。その悲鳴を掻き立てるために君を創った。だから起きろと。 だが、それはもう少し寝ていたかった。暗い地の底が気に入っていた。たとえ創造主に文句を言われようとそこにいたかった。だが―光が。 地の底に潜ってきた小さき生き物によって暗闇が害された。それの気に入っていた闇に光が射した。それは激怒した。そして心に誓う。自らに与えられた使命を全うしようと。 ―長崎城 五十六の執務室 「殿、一大事にございます!!」 「どうした騒々しい」 執務室に飛び込んできたのは五十六の側近四大老の一人田沼だった。 「佐渡に駐留していた金山護衛部隊が壊滅したとのことです!」 「そんなバカな……。相手は?」 金山の護衛には正規軍2千が配備されている。錬度も高くかなり強力な部隊だ。 「それが……巨大なムカデとのこと……」 「ムカデだと?」 「その大きさは100mほどだとか。その上10mほどのムカデが500ほどその周囲にいるとの報告です」 魔王の影響を受けJAPANではモンスターによる被害はめったになくなっていた。それゆえ五十六はこのムカデが普通のモンスターとは何か違うと感じた。 「全軍戦闘態勢へ。非戦闘員の避難を優先しつつ大阪の北で迎え撃ちます」 「は、ただちに」 田沼が執務室を辞して一人になると五十六は後ろに声をかけた。 「聞いていたな?」 「はい」 すっと姿を現したのは山本忍軍頭領の半蔵。 「この期に乗じて反乱が起きぬよう監視を強化して。後柳生にも頼むが子供達が勝手に行動しないように見張りをつけて」 「承知しました」 気配が消えて五十六は小さくため息をついた。 「あの子達おとなしくしていてくれればいいけど……」 無理なのがわかっていたが願わずにはいられなかった。 ―二日後 大阪本陣 敵の姿はもう見えていた。彼我の距離はかなりあるにもかかわらず鎌首を持ち上げたその姿は大きく見える。その巨大な一匹を中心に黒光りする甲皮を持った大ムカデの大軍が展開している。それらは小さき生き物を見つけると喜々として踊りかかった。 「なんとしてでもここで食い止めよ! ここを破られれば長崎を守るものはない!」 いたるところで戦闘がはじまる。巨大ムカデは戦闘には参加せず離れた所から見守っている。それは一瞬戦場から目を離し遠くの方を見る。そして側にいた大ムカデに何かを告げた。それにより10体の大ムカデが大阪を大きく迂回して進軍し始める。 五十六陣営で気づくものはなかった。 ―長崎城 「ぷぅ〜、なんでリセット達を連れてってくれないのかな?」 「余計なトラブルを引き起こすからでは?」 思わず口を滑らせた弟は姉のげんこつを喰らった。 「……仮にそうだとしてもここまで信用されてないの?」 リセットと無敵、アスカの周りには四大老と柳生、山本忍軍(中忍)10人がばっちり見張っている。アスカが肩をすくめて言った。 「五十六さんもリセットの行動力に正直参ってるのよ。この前の金山襲撃事件でこりたんでしょう」 ちょっと前、子供たち3人だけで佐渡金山の盗賊退治に出かけた。突然いなくなった子供たちに城中大パニックに。 「うっ……あれは―」 リセットが何か言いかけたとき障子を破って矢が飛び込んできた。それは勢い良くリセットの足元に突き立つ。 「ぬっ!? 曲者じゃ! 探せ!」 すぐさま山本家の家臣たちが反応し矢の主を探す。 「ドタバタうるさ〜い!!」 突然リセットが一喝。黙って矢を見せる。小さな紙片が結ばれていた。 「リセットの部下からの矢文。だから静かにしてて」 リセットは緊張した面持ちでそれに目を通す。 『網を抜け10体ほどのムカデが長崎に向っています。至急迎撃準備を』 誰からだとか挨拶などは一切省いて簡潔にされた文。 「じいちゃん達! 遠眼鏡出して!」 なにやら慌てているリセットについて全員が天守閣に上がる。そしてそれに気がついた。 土煙を盛大にあげながら10mもあるムカデが迫る。リセットの対応は速かった。 「柳生爺ちゃん、五十六母さんに早馬を! 田沼爺ちゃんは城に残ってて戦える人を集めて! 時間はリセット達で稼ぐから。 いくよ無敵、アスカ姉ちゃん!」 「ええ!」 四大老が動くより先に子供達はチューハイに飛び乗り天守閣から外へ。 一瞬遅れて柳生達が動いた。 チューハイに乗ったリセット達は長崎の町を駆け抜けると小さな林の側に降りる。そこには20体ほどのモンスターがいた。神風、とっこーちゃん、髪長姫と女の子モンスター中心だが中にはハニーも何体か混ざっている。 「隊長、お待ちしておりました」 「矢文ありがとう。準備は出来てる?」 「万全です」 ここにいるモンスター全てがリセットの部下。リセットに戦闘で負けて命を見逃された者たちで今は『リセット警備隊』の隊員になっている。おもな任務はモンスター同士のいさかいを仲裁したり山本家に敵対する勢力を監視する事。そしてそれをリセットに知らせる事だ。リセット警備隊の事を知っているのはチャカと柳生、半蔵のみ。 「このままムカデの好きにさせるのいやだからやっつけるよ」 兵力はたった25人。だが結束は強い。 地響きと土煙が近づいてくる。ムカデ達は目の前に立ちはだかる小さき生き物を排除してから進む事にした。 「攻撃開始!」 真っ先に動いたリセットはすさまじい速度で迫る大顎を何とかかわしその顎の中に丸いものを投げ込んだ。そして閃光と爆音。頭部をほうろく火矢で吹っ飛ばされたムカデは地響きを立てて崩れ落ちた。 ほんの一瞬で仲間がやられた事でムカデ達は一瞬ひるむ。無敵や残りの者がその隙を見逃すはずもなく。いっせい攻撃を仕掛ける。矢が、なぎなたが、刀が襲い掛かるがムカデの甲皮に弾かれてしまう。 「ちっ……硬い!」 「どいて、無敵! スノーレーザー!」 間髪いれずアスカの攻撃がヒットするがこれも有効ではないようだ。 「外からはめっぽう強いみたいね……みんな! 口の中か関節を狙って! 甲皮ほどじゃないはずだよ!」 そうはいっても相手はたくみに動くためなかなかダメージを与えられない。逆に味方はムカデの足に触れただけでふっとばされる。あまりにムカデとの体格差があるため歩き回るだけで攻撃となる。踏まれたら即死だ。 激戦の末なんとか7体までは倒す事が出来た。しかし、代償も大きく生き残ったモンスターは神風、髪長姫、ブラックハニーの三体のみ。残った6人も満身創痍でアスカにいたっては魔力枯渇で戦闘不能状態に陥っていた。 「ちょっと無謀だったかな……」 3体のムカデは顎をギチギチ鳴らしながら6人を取り囲む。 「……こうなったら一体全力で倒して逃げるよ」 もはや正面から渡り合えるだけの力は残っておらず選択肢はなかった。 全員で頷いて行動に移る。 「ハニーフラッシュ!」 迫ってきたムカデの頭部にハニーフラッシュを打ち込む。大きくのけぞったムカデを髪長姫が縛り上げ動きを止める。すぐにふりほどかれるが動きを封じるのは一瞬でいい。 神風が狙いを定める時間さえ稼げれば。 「光の矢!!」 矢は狙い通りに顎の内側から頭部を貫ぬいた。それを確認するより先にリセット達は逃げに入る。 背後から猛然とムカデが迫る。全力で走っても怪我のため距離が伸びなかった。 「無敵様! リセット様! アスカ様! ご無事ですか!!」 遠くから聞こえる大声。田沼を先頭に援軍が駆けつけたのだ。 ムカデ達はそちらに気を取られリセット達から注意を反らす。その間にリセット達はさらに距離を取った。 振り返れば武士とムカデが乱戦になっている。 「うおりゃぁぁぁ!!」 すさまじい気合で田沼はムカデの正面からいどむ。片手で『てばさき』を駆り片手で槍を構える。大顎の直前でコースを変えすれ違いざまに口の中に槍を打ち込んだ。激痛にあえぐムカデの口の中にさらに他の武士の槍が突き込まれる。頑丈なムカデも頭部を内側から破壊されさすがに絶命する。 最後の一体も同じ方法でほふられ倒れた。 「はぁ……助かったぁ……」 「リセット様、以後こんな無茶はなさらぬよう。我らが駆けつけるのがあと少し遅くなっていればどうなっていた事か……」 「うぅ、ごめんなさい」 さすがに今回は命が危なかったためリセットは素直にお説教を受けるのだった。 「さあ、城に戻りましょう。怪我の手当てをせねば。そちらのお仲間も一緒に行きますぞ」 「えっ、いいの?」 「柳生殿から聞いておりますゆえ。ただし、殿にも報告させていただきます」 反論しようとしたリセットだが傷ついた部下を見てその言葉を飲み込んだ。 「ところで五十六お母さんの方は大丈夫なの?」 「魔王様がむかわれた。安心するといい」 声は頭上からした。珍しくしゃべっているメガラスだ。 「そっか、パ〜パがいったなら安心だね。ふわぁ……安心したらねむくなっちゃった……」 リセットはふらふらとなりそれを無敵が抱きとめる。 「姉上?」 「緊張が切れて気が緩んだんでしょう。私も猛烈に寝たい気分だわ……」 続いてアスカも無敵に寄りかかる。 「えっ!? アスカ姉様!?」 さすがに二人は支えられず倒れる。姉二人は気持ちよさそうに寝息をたてていた。 「こちらに治療薬を持って来たほうがよさそうですな。無敵様、しばしお待ちを」 いつしか無敵も、生き残った警備隊のメンバーもリセットと同じように眠りに落ちた。 心身ともに疲れきっていたため仕方のないことだった。 ―大阪 防衛ライン 本陣 戦場に立つ五十六は今目の前に広がる光景をどこかで見た気がした。以前ムカデと戦った記憶などない。しかし、どこかで見聞きしたような気がしてしょうがない。 「殿、御報告が」 「どうした?」 「先ほど柳生殿がこちらへこられました。至急殿にお会いしたいとのこと」 「ん? 半蔵を使うより直接私のところへ来た方が早いのではないか?」 「それが早馬でこられたのですが到着の際落馬なされたようで……」 「宗次朗もそろそろ年を考えなくてはな」 本来主君が動く事はないがランスの影響を受けている五十六は気にしない。 そのまま柳生の所へ向かう。 「宗次朗、大丈夫か?」 「殿、申し訳ありませぬ。歳を考えず駆けてきてみればぎっくり腰でこのありさまですじゃ」 「それでどうしたのだ?」 「はい。はぐれ蟲か斥候かは分かりませんが10体ほどのムカデが防衛ラインを超え現れました。リセット様が手勢を連れて迎撃にむかわれました。すぐに援軍を」 「その必要はない」 声は五十六のすぐ後ろから。主はランス。現れるなり五十六を抱き寄せる。 「ラ、ランス様!? 皆が見ておりますお放しを」 「ん、すまんすまん。さて、挨拶も一切抜きでいい。とりあえずこれを読め」 ランスが差し出したのはJAPANの昔話を絵本にしたものだ。 五十六は言われたとおり目を通していく。 話は、昔大きなムカデがいた。その大きさは黄金の山とほぼ同じ大きさをもちその顎はなんでも砕くという。そのムカデはJAPAN中を荒らしまわり人々から恐れられる。そんな中一人の武士が戦神の神託を受けムカデ討伐に向う。そして、大ムカデを倒してめでたいめでたしというものだ。 目を通し終えた五十六は困惑の表情を見せる。 なんと今の状況とほとんど一致するではないか。 「これはいったい……」 「詳しい話は後だ。いろいろわけありで俺自身があいつを殺すことはできない。手伝ってやるからあのデカブツはお前が倒せ」 「……この昔話と同じ方法でよろしいのですね?」 「それ以外倒す方法はない」 ランスは五十六を抱き上げ空高く舞い上がる。柳生も半蔵もわけがわからぬまま放置された。そんな彼らの足元で捨て置かれた絵本のページが風でめくられる。開かれたページには弓を構えた武士の姿があった。 何気なくそれに目を落とした柳生の目が見開かれた。 「ま……まさか……この本はアレの出現を予測し倒し方を伝えるために創られたとでもいうのか……?」 柳生は始めから本を読み直し黙って空を見上げた。 ―上空 地面で五十六を見上げている柳生がが小さく見えてしまうような高さ。 そして、巨大ムカデとの距離はホンの50メートルほど。相手がその気になればあってない距離だ。 「狙えるか?」 「なんとか。思っていたより的が大きいので」 ランスの力で空中に立っている五十六はギリリと弓を引き絞る。 「ランス様……本当にこれでよろしいのですね?」 「本のとおりだ。やれ」 五十六の弓は愛用の弓『疾風丸』。他の武士が使っていたものとさほど大きな違いはない。 ムカデ相手には役に立たない事は分かっている。唯一の違い。それは矢じりにつばが吹きかけてあるだけ。なんでも絵本で語られる武士が戦の神に教わった破邪の法らしい。たったそれだけのことであのムカデの装甲を破れるとは正直思えない。 だが五十六は自信に満ちたランスの表情を見て考えを改めた。ランスに間違いはない。 気のベクトルを一方向に集束し巨大ムカデの毒々しいまでに赤い頭部に一際目立つ黒い石―絵本のムカデにも存在する―を狙う。 「鳴け、疾風丸!! 疾風点破!!!」 巨大ムカデの大きさから見ればその矢はあまりに小さく脆弱だった。しかし、矢は一瞬で距離を詰め正確に石に刺さった。 目もくらむような閃光と耳をつんざく悲鳴。目を伏せたものが、光が消え再び目を開けたとき巨大ムカデはボロボロと風化し始めていた。巨大ムカデの風化に伴って子ムカデの方も動きを止め溶けるように姿を消した。 「よくやった。これで俺様の計画に浮かぶ邪魔者が一つ消えた訳だ」 五十六はその呟きを聞き質問を返そうとした。が、ランスの表情を見てそれを飲み込んだ。 「さて、城に戻るぞ。リセットや無敵もほめてやらなきゃならん」 「はい」 ―長崎城 五十六の寝室 川の字になってアスカを含む親子が寝ていた。 そのうちランスの布団だけがカラだ。たまたま寝返りをうった五十六はそれに気づき目を覚ます。 「……ランス様……?」 閉めて寝たはずなのに窓が開いている。五十六は自動的に動き閉めようとする。 と、窓の脇にいたランスと目があった。 「キャ―」 驚いて出そうになった悲鳴はランスの手で阻止された。完璧に目が覚めた。 「ランス様、このような時間になにを?」 「まぁ、そういうな。俺は夜の方が気分がいい。睡眠は必ずしも必要ない」 いわれてから思い出す。魔王の特性に。 「申し訳ございません……」 「そんなことより疲れてるんじゃないのか? 今日一日戦闘だったろ?」 「もう目が覚めてしまいましたから。……あの、お吸いになりますか?」 「あ、そうか。もうその時期か……」 ランスは露骨に嫌な顔をした。魔王の使徒となったエレナ達メイドと同じようにランス自身もこの吸血という行為が嫌いだった。魔王になって以来使徒を創る目的以外では五十六の血しか吸った事はない。 五十六はランスのすぐ側に行くと襦袢の上半身をさらす。 「……お前と出会って何年になる?」 「おそらく10年。……私もだいぶ歳を取りました」 「人であるお前はそれが当然だ。……俺が、時の止まった俺が異常なだけだ」 ランスの牙が五十六の首筋に食い込む直前コホンと第三者の咳払いが。 五十六は慌てて着物を正す。 「……ちっとは気を使えよ」 ランスの背後には白いローブの男が立っている。 「悪いとは思ったけど僕は君に呼ばれたんだ。……ここにはあまりいられない。用件を早く済まそう」 「……すまん、五十六。部屋に戻ってくれ」 「……はい」 五十六を部屋に戻し二人は一段上の屋根へ。 「ったく……」 邪魔されたのがよっぽど気に食わないらしくランスはブツブツ言っている。一方白いローブの男は飄々とした様子でランスを眺めている。 「まあいい。今日呼んだのは確認したかっただけだ。……大丈夫だったか?」 「視界には介入してある。少なくてもあの矢は地上から放たれたものとして映っているはずだ」 「そうか。……あと2体だったか?」 「リーザスとヘルマンの境に一体、カミーラの城の近くにもう一体だね」 「……その2体は魔人を送るとかしてかたをつける。計画の始動には間に合わせる」 「もうあまり時間はないよ。……さて、僕は帰る。続きをするならどうぞ」 男は一方的に言って消えた。まるでもとから存在しなかったかのような消え方だった。 「五十六」 階下の屋根で五十六が息を飲んだ。彼女は部屋に戻らず話を聴いていたのだ。 「今夜聞いた事は全て忘れろ。……世界には知らない方がいいこともたくさんある」 ランスは五十六の側に飛び降り向かい合う。 「ましてやそのほうがお前や無敵、リセットのためになる。だから―」 ランスの手が五十六の襦袢をはだけさせる。 「その記憶、血とともに奪ってやろう」 「は……い……」 その瞬間五十六は魔王の圧倒的なまでの力に魅了され力に身を委ねた。 牙が肌を破り首筋が灼熱する。 だがその痛みは一瞬ですぐに甘美な別の感覚にとって変わられる。強烈な性的快楽。これにより獲物は吸血鬼からのがれる術を失う。 体が軽くなっていく感覚とともにこの数分間の記憶が薄れていくのがはっきり分かった。 知識、記憶を血とともに奪う魔王の特殊能力。 突然窓からリセットが顔を出した。ランスと五十六は固まっている。 「……なんだ、パ〜パ達か……泥棒さんじゃなかったのか……残念……」 寝ぼけたリセットは回れ右して自分の布団にもぐりこんだ。 「びっくりしたぞ。……五十六、風邪ひくぞ」 ランスはふらつく五十六の着物を直してやる。 「もう良いのですか?」 「量は十分だ。それにこれ以上お前に負担をかけたくない」 「……ありがとうございます」 布団に戻ったランスは大量の失血により体温の下がった五十六を抱きしめ眠りにつくのだった。 翌朝、なぜかリセットが二人の間に入り込んでいたことを追記しておく。 あとがき ホントは戦闘シーンだけでこれの半分くらいの長さがありました。が、途中で書く気力が尽きたので大幅削減する事に。勘弁してください。 さてさて、次回から魔王列記は大きく動きます。お楽しみに。 |